伊藤慶之助

没年月日:1984/06/05
分野:, (洋)

 春陽会会員の洋画家伊藤慶之助は、6月5日午前6時35分、心不全のため兵庫県川辺郡の生駒病院で死去した。享年86。明治30(1897)年6月14日大阪市東区に生まれる。大正3年赤松麟作に絵の手ほどきを受けた後、同6年上京、本郷洋画研究所で岡田三郎助に師事する。7年第5回二科展に「静物習作」が初入選し、春陽会にも13年第2回展に「机上諸果」が入選する。昭和4年フランスに留学、アカデミー・コラロッシ、アカデミー・グラン・ショミエールに学び、サロン・ドートンヌ、サロン・デ・ザンデパンダなどに出品する。この間ルーブル美術館でゴヤ「扇子を持つ女」、アングル「オダリスク」、ワトー「ジール」などを模写する。7年帰国し、同年の第10回春陽展に「室内読書」「巴里郊外の家」など滞欧作8点を出品、翌8年会友、14年会員に推挙された。同14年より19年まで毎年春から秋までの半年間を北支で過ごし研究を進める。戦後も春陽会に連年出品を続けると共に大手前女子大学で教授をつとめる(46年まで)。42年ギリシヤ、44年クレタ、エジプトを旅行、また東京、大阪のフジカワ画廊で個展を数回開催している。36年第1回西宮市民文化賞、43年兵庫県文化賞を受賞、100余点の作品を西宮市大谷記念美術館に寄贈した。

出 典:『日本美術年鑑』昭和60年版(250頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2019年06月06日 (更新履歴)
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