池辺一郎

没年月日:1986/10/13
分野:, (洋)

一水会常任委員の洋画家池辺一郎は、10月13日午後4時15分、老衰のため東京都千代田区の日比谷病院で死去した。享年81。明治38(1905)年6月11日、東京に生まれる。麻布中学校を卒業し、昭和7年に渡仏。アカデミー・グラン・ショーミエールなどで学び13年に帰国する。21年一水会に参加して会員となり一水会賞を受ける。27年第14回一水会展に「けやき並木」「けさん夫妻と牛」「東京風景」を出品して会員優賞を受賞し同会委員に推される。同年第8回日展に「三人」を出品して岡田賞受賞。以後も日展、一水会展に出品を続ける。フォービスムの影響を受けた明るい色彩を用い、人物画にはドラン風の、風景画にはゴーギャン風の作風がうかがえる。文筆もよくし、著書に『近代絵画のはなし』(40年、南窓社)、『ルドン』(50年、読売新聞社)などがある。

出 典:『日本美術年鑑』昭和62・63年版(323頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「池辺一郎」『日本美術年鑑』昭和62・63年版(323頁)
例)「池辺一郎 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10073.html(閲覧日 2024-04-25)

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