島あふひ
女流画家協会会員の洋画家島あふひは10月30日、老衰のために死去した。享年91。明治29(1896)年11月3日徳島県小松島市に、石丸桂の二女として生まれる。大正2(1913)年徳島県立高等女学校を卒業し、同年島亮二と結婚。一時、島成園に日本画を学ぶ。12年に上京し翌13年より川端画学校に入る。15年前田寛治の主宰する前田写実研究所に入り、中央美術展、一九三〇年協会展に出品。昭和2(1927)年第14回二科展に「N嬢の像」で初入選し以後12年まで同展に出品する。12年第1回展より一水会展に出品。また同年七彩会を設立する。18年東京・青樹社で個展を開催。戦後は、21年に一水会展に出品して同会会員となるが、翌22年より二紀会に参加。23年女流画家協会が設立されるとその第一回展から出品する。37年第9回同展に「太海」「冬小立」「黄樹」を出品してM夫人賞受賞。同年一水会を退く。38年十一会に入会し以後その同人展に出品を続ける。41、42年東京・資生堂画廊で個展を開き、49年には同画廊で回顧展を開催した。人物、風景を多く主題とし、簡略化された形態と豊麗な色調を示す。女性洋画家の草分けとして活躍した。
出 典:『日本美術年鑑』平成元年版(274頁)登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)
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例)「島あふひ」『日本美術年鑑』平成元年版(274頁)
例)「島あふひ 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10044.html(閲覧日 2024-12-02)
例)「島あふひ」『日本美術年鑑』平成元年版(274頁)
例)「島あふひ 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10044.html(閲覧日 2024-12-02)
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