八木岡春山

没年月日:1941/08/27
分野:, (日)

 日本美術協会理事兼審査長文展無鑑査八木岡春山は8月27日杉並区高円寺2ノ92の自宅で、狭心症のため死去した。享年63。本名亮之助、明治12年東京深川に生れ、明治29年下条桂谷に師事、北斎を学び、古画の模写研究に従事した。日本美術協会展覧会、内国勧業博覧会等に出品して屡々受賞し、文展にも2回出品、大正8年には日本美術協会第一部委員となり、昭和10年には高松宮妃殿下に日本画御進講を仰付けられた。その後日本美術協会理事、評議員第一部委員主任、審査長として協会のために尽力、連年協会展其他文展個展等にも出品して、伝統の筆墨を主とする画風を発表し、画壇特異の地歩を占めてゐた。昭和14年の米国ニューヨークにおける万国美術展覧会には破墨の力作「暮靄」を出品し優賞を受けた。主要作には次のやうなものがある。
画題   年代   所蔵者
竹渓六逸 大正7年 益田男爵家
瀟湘八景(襖) 大正8年 鶴見総持寺
花鳥杉戸 大正8年 鶴見総持寺
薔薇 昭和2年 団男爵家
雨後 昭和2年 団男爵家
朝霧 昭和2年 団男爵家
鷺 昭和5年 三笠宮家
蓬来山水 昭和7年 閑院宮家
春秋花鳥 昭和8年 藤山愛一郎
湖畔小禽 昭和9年 大宮御所
奥多摩春景 昭和9年 牧田環
樫鳥 昭和9年 川崎八右衛門
江山雨後 昭和10年 藤原銀二郎
渓山帰樵 昭和11年 帝室博物館
芦山 昭和11年 川崎八右衛門
薄暮 昭和11年 (文展出品)
春冬花鳥 昭和12年 野間左衛子
瀟湘八景 昭和12年 野間左衛子
烟雨 昭和12年 (文展出品)
黎明 昭和13年 (文展出品)
朧月 昭和15年 (文展出品)
夕月 昭和16年 高松宮家
雨後 昭和16年 (仏印巡回展)

出 典:『日本美術年鑑』昭和17年版(78頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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