後藤よ志子

没年月日:1992/12/21
分野:, (洋)

 二紀会委員、女流画家協会委員の洋画家後藤よ志子は12月21日午前2時20分、すい臓がんのため東京都品川区の関東逓信病院で死去した。享年65。昭和2(1927)年4月3日、外交官であった父の赴任地中国の青島市に生まれる。同18年、青島日本高等女学校を卒業。同年帰国して共立薬科大学に入学する。在学中に絵を独学するが、結婚により一時制作から遠ざかる。同30年代に再び制作を始め、同33年第12回二紀展に「島の岩肌」で初入選。同34年「花のある岩」で第13回女流画家協会展に初入選する。土のように素朴な盛り上がった絵肌を工夫して注目され、同38年女流画家協会会員、同40年二紀会同人となった。同40年と41年に渡欧し、同41年第20回女流画家協会展に「街・ロンドン1」を出品して船岡賞、同44年第23回同展に「遺跡のある街」を出品して甲斐仁代賞受賞。また、同年第23回二紀展に「ピアッツァのある街」「アティックス・オディオン」を出品して同人賞、同46年第25回二紀展に「寺院のある街2」を出品して再び同人賞を受けた。同47年安井賞展に「寺院のある街1」を出品して、女性では初めて佳作賞を受賞。同年第26回二紀展に「古城のある街」「イワンの街」を出品して鍋井賞を受けた。同50年第1回日仏現代美術パリ展でフランス・ソワール賞受賞。同年第29回二紀展に「都市」を出品して菊華賞を受賞した。同51年第2回日仏現代美術パリ展でビブリオテーク・デザール賞受賞。同56年第35回二紀展に「回想の街1」「回想の街2」を出品して文部大臣賞、平成2(1990)年安田火災東郷青児美術館大賞を受賞した。堅牢な石造の西洋建築が立ちならぶ都市景観を★観する視点からとらえるのを好み、建築物の稜線が織りなす幾何学的で規律あるリズム、青灰色、緑灰色、褐色等のおさえた色調、独自の質感を特色とする静謚な画風を示した。

出 典:『日本美術年鑑』平成5年版(330頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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