本データベースは東京文化財研究所刊行の『日本美術年鑑』に掲載された物故者記事を網羅したものです。 (記事総数 3,120 件)





水上泰生

没年月日:1951/02/21

日本画家、元帝展委員水上泰生は、2月21日杉並区の自宅で逝去した。享年74歳。明治10年10月24日福岡市に生れた。本名泰生。同34年東京美術学校日本画科に入学、同39年卒業し、傍ら寺崎広業に師事した。はやく日本絵画協会、日本美術院連合共進会、美術研精会等に出品した。大正2年はじめて第7回文展に「桐花」(六曲一双)を出品、翌年第8回文展に出品した「琉球の花」(六曲一双)、第9回文展の「樺太の夏」(同上)は、いづれも3等賞を受けた。その後も、文展、帝展、新文展に屡々大作を発表した。同8年同志と如水会を組織し、また改組日本画会々員として活躍した。大正15年には帝展委員に推された。彼は写生的な花鳥画を得意とした。

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