板坂辰治
金沢美術工芸大学名誉教授、石川県美術文化協会理事の彫金家板坂辰治は、7月2日午前11時49分、脳挫傷のため、金沢市の金沢大学付属病院で死去した。享年67。大正5(1916)年1月18日石川県金沢市に生まれる。昭和13年東京美術学校工芸科彫金部を卒業。同年大阪造幣局に入り、同21年10月同局を退く。同年第2回日展に青銅製「馬」置物で初入選。同22年2月より金沢美術工芸専門学校講師をつとめ、同24年同助教授、同40年金沢美術工芸大学教授となる。日展のほか現代工芸美術展にも出品。同31年第12回日展では丈の高い円筒を大胆に削ぎ、鋭角的な大きい把手をつけた斬新な「花器」で特選に選ばれた。主に青銅を素材とし、幾何学的な形をいくつか組み合わせ、骨太な造型感賞をうかがわせる壷などを多く制作している。
出 典:『日本美術年鑑』昭和59年版(313頁)登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)
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例)「板坂辰治」『日本美術年鑑』昭和59年版(313頁)
例)「板坂辰治 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9845.html(閲覧日 2025-05-17)
例)「板坂辰治」『日本美術年鑑』昭和59年版(313頁)
例)「板坂辰治 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9845.html(閲覧日 2025-05-17)
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- ■美術界年史(彙報)
- 1954年06月 鋳金作家団体「対象」結成