山口玲凞

没年月日:1979/02/01
分野:, (日)

日本画家山口玲凞は、2月1日心筋硬ソクのため鎌倉市の清川病院で死去した。享年84。本名松之助。1894(明27)年5月23日京都市中京に生れ、1907年2月菊池芳文に師事した。芳文没後菊地契月の門に学んだ。1912年第6回文展に「今朝の秋」が初入選し、以来文、帝展に出品、1932年帝展無鑑査となった。戦後は日展に出品し、1950年依嘱出品となった。作品は花鳥画を得意とし、1940年開催の紀元2600年奉祝展では「芥子」を出品し宮内省買い上げとなり、また小御所再建に際しては襖絵を揮毫した。
略年譜
1894(明27) 京都市中央区ニ生ル
1907 菊池芳文ニ入門
1908 芳文先生ヨリ松齊ノ号を頂ク
1912 文展6回「今朝の秋」
1914 文展8回「冠鶴」
1917 文展11回「花の頃」(六曲屏風)「吉野桜」
1918 菊池芳文逝去 菊池契月ニ師事
1920 文展14回「秋の雨」
1925 菊池契月ヨリ玲熈ノ画号ヲ受ケル。帝展6回「玉蜀黍」
1926 帝展7回「金閣寺」
1927 帝展8回「鵜」
1928 帝展9回「青田」
1929 帝展10回「吉野山」
1930 帝展11回「厳島」
1931 帝展12回「里の春」
1932 帝展13回「湖上展望」 帝展推薦 無鑑査
1933 帝展14回「秋草」
1934 帝展15回「白雨」
1935 帝展16回「干網」
1936 帝展17回「閑光」
1937 帝展18回「麦笛」
1939 帝展19回出品
1940 皇紀2600年記念展「芥子」(宮内省買上)
1949 日展7回「蓮」出品
1950 日展8回「爽朝」(芋)出品
1951 日展9回「裏千家」
1952 日展10回「苔」
1953 日展11回「睡蓮」
1954 日展12回「雪」
1955 日展13回「けし」(外務省買上)
1956 日展14回「藤」出品
1958 新日展1回「鯉」
1959 新日展2回「赤目」
1960 新日展3回「ダリヤ」
1961 新日展4回「麦」
1961 鎌倉ニ居ヲ移ス
1962 銀座松屋ニテ個展開催
1963 新日展6回「北山杉」
1964 新日展7回「花渦」
日本、シャム国際絵画展「菊」(シャム皇帝御買上)
京都小御所「御襖画」揮毫
鎌倉美術協会第1回展出品
1965 新日展8回「富士出現」
1966 新日展9回「孔雀」
1967 新日展10回「皐月富士」
1968 新日展11回「菖蒲」
1969 秋葉総本殿可睡齊ニ高階瓏仙禅師像揮毫
1972 横浜野澤屋百貨店ニテ個展開催
1975 秋葉総本殿可睡齊大襖絵完成
1975 平塚梅屋デパートニテ個展完成
その他 久邇宮家御殿御天井画鳳凰木揮毫
嵯峨車折神社拝殿天井画花鳥揮毫
1979 2月1日心筋硬そくニテ死去ス

出 典:『日本美術年鑑』昭和55年版(260-261頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「山口玲凞」『日本美術年鑑』昭和55年版(260-261頁)
例)「山口玲凞 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9592.html(閲覧日 2024-10-15)
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