須田桑翠

没年月日:1979/11/25
分野:, (木工)

日本工芸会元理事、木竹部長をつとめた木工家の須田桑翠は、11月25日肺炎のため東京中野区の武蔵野療園病院で死去した。享年69。本名利雄。明治43年11月24日東京都中央区に江戸指物師の子として生まれ、1925年から父である先代桑月について木工を修行、40年から梶田恵に師事した。戦前は東京府工芸展、商工省工芸展、日本美術協会工芸展、東京都総合工芸展に出品、戦後は日本伝統工芸展に制作発表する。60年第7回日本伝統工芸展に「桑宝石筐」が入選、以後毎年出品を続け、62年第2回伝統工芸新作展に「拭漆槐手許棚」で奨励賞を受賞、以後同展で3回奨励賞を受ける。71年から日本伝統工芸展監査委員となり、72年号を桑月から桑翠と改め、同年日本工芸会理事、木竹部会長となり3期6年つとめる。また70年に日本橋三越で個展を、76年に日本橋三越で親子三代展を開催する。主要作品に「槐座右棚」(第15回日本伝統工芸展)「黒柿小箪笥」(同26回)「桑春日型厨子」など。
日本伝統工芸展出品作
第7回 「桑宝石筐」
8 「樟文机」
10 「拭漆槐手許棚」
11 「拭漆平卓」
12 「玉樟手許箪笥」
13 風呂先「月波」
14 「拭漆桑盛器」「一位木文机」
15 「槐座右棚」
16 「桑食籠」「栃輪花鉢」
17 「飾棚」
18 「拭漆桑小棚」
19 「拭漆樟手箱」「拭漆桑文机」
20 「杉造器局」
21 「拭漆黒柿手箱」
22 「桑造印笥」
24 「拭漆桑手箱」
26 「黒柿小箪笥」

出 典:『日本美術年鑑』昭和55年版(298頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「須田桑翠」『日本美術年鑑』昭和55年版(298頁)
例)「須田桑翠 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9521.html(閲覧日 2024-10-10)
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