西澤笛畝
日本画家で人形研究と蒐集で知られる西澤笛畝は、10月24日胆のう炎のため板橋区の自宅で逝去した。享年76才。葬儀は27日谷中観智院で、「人形葬」が行われた。旧姓石川昂一、後西澤家を継ぐ。号比奈舎。明治22年1月東京浅草に生れ、荒木寛畝、同十畝に師事した。傍ら人形玩具の研究に志し、多くの蒐集、著書と共に終生つづけられた。昭和6年童宝美術院を創設し、また団欒社を起し、昭和11年には童宝文化研究所を設立し、所長として内外人形文化のため活躍した。作品は主として官展に出品し、大正4年9回文展で「八哥鳥の群れ」(対幅)が初入選以来殆ど毎年入選し、昭和9年第15回帝展では審査員となった。戦後日展への出品もみられるが、人形玩具文化での活躍が目立つ。昭和26年文化財保護委員会専門審議員となり、昭和34年には人形保存に寄与した功により紫授褒章となった。
主な著書に「雛百種」、「人形集成」、「日本画の描方」、「虫類百姿」、(いづれも芸草堂発行)、「日本郷土玩具事典」(岩崎美術社)等がある。
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)
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例)「西澤笛畝」『日本美術年鑑』昭和41年版(108頁)
例)「西澤笛畝 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9089.html(閲覧日 2025-04-25)
例)「西澤笛畝」『日本美術年鑑』昭和41年版(108頁)
例)「西澤笛畝 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9089.html(閲覧日 2025-04-25)
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- ■美術界年史(彙報)
- 1936年06月 人形製作家建白書提出
- 1937年05月 朝鮮童宝芸術院創立
- 1938年06月 人形をドイツに寄贈
- 1959年10月 紫綬褒章受賞者
- ■明治大正期書画家番付データベース
- 1916(大正5) 大正五年度帝国絵画番附_807051
- 1919(大正8) 大正八年度帝国絵画番附_807061
- 1920(大正9) 大正九年度帝国絵画番附_807066
- 1921(大正10) 大正十年帝国絵画番付_807076
- 1923(大正12) 大正拾弐年度改正東西画家格付表_806936
- 1923(大正12) 大正十二年帝國絵画番付_807086
- 1926(大正15) 増補古今書画名家一覧_807116
- 1926(大正15) 大正十五年版 東洋画家名鑑_807026
- 1927(昭和2) 増補古今書画名家一覧_807121
- 1937(昭和12) 改訂古今書画名家一覧表 附古今書画名家印鑑譜_807016
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