権藤種男
元帝展、文展無鑑査権藤種男は、12月23日脳出血のため大分県立病院で逝去した。享年63。明治24年9月大分市に生れ、同45年東京美術学校図画師範科を卒業した。大正6年第11回文展に「驟雨の後」が初入選して以来文、帝展及び新文展に出品し、同9年第2回文展の「徒然」、昭和5年第11回帝展の「盛夏」は特選を受けた。官展のほか春台美術展にも出品した。その作風は、官学的な写実に終始した。第二次大戦後大分市に移り住み、大分県美術協会々長として郷土の美術につくした。
主な作品
大正6年 第11回文展「驟雨の後」。
大正7年 第12回文展「初秋」。
大正8年 第1回帝展「駒ケ岳の春趣」。
大正9年 第2回帝展「徒然」(特選)。
大正10年 第3回帝展「夕飼前」「梅雨霽」(無鑑査)。
大正11年 第4回帝展「業」
大正13年 第5回帝展「夏の朝」。
大正14年 第6回帝展「釣堀」。
大正15年 第7回帝展「夏日」。
昭和2年 第8回帝展「秋郊」。
昭和3年 第9回帝展「ダリヤ」。
昭和4年 第10回帝展「清凉」。
昭和5年 第11回帝展「盛夏」(特選)。
昭和6年 第12回帝展「河畔」(無鑑査)。
昭和7年 第13回帝展「庭の秋」。
昭和88年 第14回帝展「海老網」。
昭和9年 第15回帝展「高千穂峡」。
昭和10年 第二部会展「樹下」。
昭和11年 文展招待展「雨後の山」。
昭和12年 第1回新文展「游鯉」。
昭和13年 第2回新文展「樹下棋戦之図」(無鑑査)。
昭和14年 第3回新文展「京城仁王山麓」(同)。
昭和15年 紀元二六〇〇年奉祝展「徳寿宮後庭の五月」。
昭和16年 「河野通有奮戦の図」(東京府養生館壁画)。
昭和17年 第5回新文展「池の鯉」(無鑑査)
昭和18年 「北清事変タークの占領」(海軍館壁画)
昭和19年 戦時特別展「清姿」
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)
例)「権藤種男」『日本美術年鑑』昭和30年版(181-182頁)
例)「権藤種男 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8908.html(閲覧日 2024-12-05)
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- ■美術界年史(彙報)
- 1936年07月 海軍館陳列画執筆者決定
- ■明治大正期書画家番付データベース
- 1923(大正12) 大正拾弐年度改正東西画家格付表_806936
- 1923(大正12) 大正十二年帝國絵画番付_807086
- 1927(昭和2) 増補古今書画名家一覧_807121
- 1937(昭和12) 改訂古今書画名家一覧表 附古今書画名家印鑑譜_807016