今中素友
日本画家今中素友は、かねて入院療養中のところ、8月1日死去した。本名善蔵。別号に知章、草江軒がある。福岡市に生れ、郷里で上田鉄耕に数年間師事し、ついで川合玉堂の門に入つた。明治41年文展初入選以来、官展を主要なる発表の場として活躍した。
略年譜
明治19年 1月10日福岡市に生れた。
明治33年 4月草江高等小学校卒業。上田鉄耕画塾に入る。
明治38年 上京、川合玉堂に師事。
明治41年 「干潮の図」2回文展出品(初入選)
大正3年 「蝦夷錦」8回文展出品。
大正4年 「深山の夏」(六曲一双)褒状、9回文展出品、久米民之助邸能舞台観客席格天井四季草花極彩色揮毫。
大正6年 南国の美(六曲一双)11回文展出品。浅野総一郎邸紅白梅桐戸揮毫。
大正7年 「梅日和」(六曲一双)12回文展出品。
大正9年 「鴨緑江図巻」2回帝展出品。
大正12年 「紅白梅の図」(六曲一双)福岡市有志献上品。
昭和2年 「霧晴るゝ谷間」8回帝展出品。
昭和3年 「爽秋」(二曲半双)9回帝展出品。
昭和5年 「春光」11回帝展出品。
昭和6年 「雪旦」12回帝展出品。
昭和8年 「時雨」14回帝展出品。無鑑査となる。
昭和9年 「峡谷幽禽」15回帝展出品。
昭和10年 雅叙園欄間、格天井四季草花極彩色揮毫。
昭和17年 「彩鴛弄雪」(宮内省買上)5回文展出品。
昭和19年 「佐久良」戦時特別展出品。
昭和24年 「秋研」5回日展依嘱出品。
昭和28年 「平和図(牡丹に孔雀)」揮毫。(福岡県宗像神社宮地岳神社奉納画)
昭和29年 東京観世会館能舞台鏡板松竹揮毫。
昭和34年 8月1日死去。
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)
引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「今中素友」『日本美術年鑑』昭和35年版(142-143頁)
例)「今中素友 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8873.html(閲覧日 2024-10-16)
例)「今中素友」『日本美術年鑑』昭和35年版(142-143頁)
例)「今中素友 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8873.html(閲覧日 2024-10-16)
以下のデータベースにも「今中素友」が含まれます。
- ■明治大正期書画家番付データベース
- 1916(大正5) 大正五年度帝国絵画番附_807051
- 1919(大正8) 大正八年度帝国絵画番附_807061
- 1920(大正9) 大正九年度帝国絵画番附_807066
- 1921(大正10) 大正十年帝国絵画番付_807076
- 1923(大正12) 大正拾弐年度改正東西画家格付表_806936
- 1923(大正12) 大正十二年帝國絵画番付_807086
- 1926(大正15) 増補古今書画名家一覧_807116
- 1926(大正15) 大正十五年版 東洋画家名鑑_807026
- 1927(昭和2) 増補古今書画名家一覧_807121
- 1937(昭和12) 改訂古今書画名家一覧表 附古今書画名家印鑑譜_807016