吉野朔実

没年月日:2016/04/20
分野:, (漫)
読み:よしのさくみ

 漫画家の吉野朔実は4月20日、東京都内で病のため死去した。享年57。
 1959(昭和34)年2月19日大阪府生まれ。熊本県、千葉県で過ごす。短期大学卒業。80年「ウツよりソウがよろしいの!」(『ぶ~け』、集英社)でデビュー。83年大学生の群像を描いた「月下の一群」(同上)、85年「少年は荒野をめざす」(同上)が本格的連載となり、目元の描き方も繊細になりタッチも変化する。同作は、中学生で小説家女子が理想の男子像を高校の先輩にみるキャンパス青春物で、吉野が繰り返し描いていく人物の鏡像関係や心理的な作術がすでに見られる。88年美大を舞台にした双子の物語「ジュリエットの卵」(同上)、1991(平成3)年毎月50頁のオムニバス的連載「いたいけな瞳」(同上)、93年心理カウンセラーの女性と双子の男性を軸にした「エキセントリックス」(同上)などで人気を不動とする。以後、小学館のメディアに発表を続け、2001年大学卒業後就職しない女性1名、男性2名の関係を描いた「瞳子」(『週刊ビッグコミックスピリッツ』)、03年現代の家族をテーマにした「period」(『月刊IKKI』)は、14年までの長期連載。16年「いつも緑の花束に」(『月刊フラワーズ』)が最後の作品となった。また、エッセイも手掛け、『本の雑誌』で本に関するエッセイを連載。『お父さんは時代小説(チャンバラ)が大好き』(本の雑誌社、1996年)などにまとめられている。映画について『こんな映画が、吉野朔実のシネマガイド』(パルコ出版、2001年)がある。

出 典:『日本美術年鑑』平成29年版(541頁)
登録日:2019年10月17日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「吉野朔実」『日本美術年鑑』平成29年版(541頁)
例)「吉野朔実 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/818716.html(閲覧日 2024-07-13)

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