小口正二

没年月日:2000/01/21
分野:, (工)
読み:おぐちまさじ

 漆芸家で日展参与を務めた小口正二は、1月21日午前6時58分、肺炎のため長野県諏訪市の病院で死去した。享年92。1907(明治40)年7月24日、長野県諏訪郡上諏訪町に生まれる。1927(昭和2)年に山本鼎の主宰する農民美術研究所(上田市)の受講生となり、木彫を学ぶ。37年、仙台の国立工芸指導所に入り、各種漆芸技法を修得。43年「柏の図彫漆手箱」で第6回新文展に初入選し、46年「彫漆躍進魚図手筥」で第1回日展特選、59年「彫漆飾棚」で第2回新日展特選・北斗賞を受賞。彫漆技法によって抽象的な文様を力強く表す、近代的な感覚にあふれる作風を確立した。63年から日展会員、82年から日展評議員を務め、同年、彫漆パネル「夏の語らい」で第21回日本現代工芸美術展文部大臣賞を受賞。84年から日展参与を務め、同年、長野県芸術文化功労者表彰を受けた。

出 典:『日本美術年鑑』平成13年版(227頁)
登録日:2014年10月27日
更新日:2023年09月25日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「小口正二」『日本美術年鑑』平成13年版(227頁)
例)「小口正二 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/28165.html(閲覧日 2024-04-19)

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