佐治賢使

没年月日:1999/06/14
分野:, (工)
読み:さじただし

 漆芸家の佐治賢使は6月14日、急性心不全のため市川市の病院で死去した。享年85。1914 (大正3)年1月1日岐阜県に生まれる。本名は正。東京美術学校工芸科に在学中の36(昭和11)年文展に「漆盛器」が初入選。38年同校を卒業。43年第6回新文展で「漆ひるがほ小屏風」が特選となり、以後出品、特選を重ねる。51年日本冶金株式会社勤務を経て、58年第1回新日展で「追想スクリーン」が文部大臣賞、61年に前年の第3回新日展出品作「二曲屏風 都会」が第17回日本芸術院賞を受賞。同年日展会員となり、78年帖佐美行らと日本新工芸家連盟を設立。色漆や乾色粉、金蒔絵、螺鈿など多様な技法を駆使し、なおかつ現代的な感覚を取り入れた絵画的表現で独自の世界を確立した。81年日本芸術院会員、89(平成元)年文化功労者となり、95年文化勲章を受章。長男は漆芸家ヒロシ。 

出 典:『日本美術年鑑』平成12年版(259頁)
登録日:2014年10月27日
更新日:2023年09月25日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「佐治賢使」『日本美術年鑑』平成12年版(259頁)
例)「佐治賢使 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/28155.html(閲覧日 2024-04-25)

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