植田寿蔵

没年月日:1973/11/27
分野:, (学)

 京都大学名誉教授、美学会顧問の植田寿蔵は、11月27日、老衰のため吹田市の自宅に死去した。享年87歳であった。植田寿蔵は、明治19年(1886)2月26日、京都府綴喜郡に生まれ、私立奈良中学校、大阪の私立桃山中学校、奈良県立郡山中学校をへて、明治38年(1905)第三高等学校入学、同41年に卒業し同年京都帝国大学文科大学哲学科に入学、明治44年(1911)に卒業し、大学院へすすんだ。明治45年6月大学院を退学し、京都帝大文学部助手となった。大正8年文学部講師となり、同11年(1922)2月助教授、同14年(1925)5月、美学美術史研究のためヨーロッパに留学、ドイツ、フランス、イタリアに滞留し、昭和2年(1927)10月帰国、11月九州帝国大学文学部教授となり美学美術史講座を担当した。昭和4年4月九州帝大教授のまま、京都帝大教授を兼任、同7年5月九州帝大教授の兼任を解かれ、京都帝大教授を専任することとなった。昭和19年12月正四位に叙せられ、同20年12月勲二等瑞宝章をうけ、同21年7月13日、京都帝国大学教授を定年退官した。昭和22年11月、京都帝国大学名誉教授。京都大学における初代美学教授深田康算のあとをうけて二代目教授としていくたの後進の育成につとめ、退官後は著述に専念し、多くの著作を発表した。
主要著書目録
『芸術哲学』(改造社、大正13年)
『近代絵画史論』(岩波書店、大正14年)
『美学』(岩波講座・哲学、岩波書店、昭和2年)
『芸術史の基礎』(弘文堂書房、昭和10年)
『日本美術』(弘文堂書房、昭和15年)
『視覚構造』(弘文堂書房、昭和16年)
『日本の美の精神』(弘文堂書房、昭和19年)
『美をきはめるもの』(弘文堂書房、昭和22年)
『佛教美術論』(弘文堂書房、教養文庫、昭和22年)
『美の批判』(弘文堂書房、昭和23年)
『美学短篇』(角川書店、昭和23年)
『ミレエ』(弘文堂書房、アテネ文庫、昭和24年)
『文芸の存在・小説をとほして見出された文芸の根源的構造』(弘文堂書房、昭和24年)
『セザンヌ以後―フランスの絵画』(弘文堂書房、アテネ文庫、昭和24年)
『ファン・ホッホ』(弘文堂書房、アテネ文庫、昭和25年)
『近代の絵画の方向―絵画における美の歴史的構造』(弘文堂書房、昭和26年)
『西洋美術史』(弘文堂書房、アテネ新書、昭和28年)
『傑作と凡作との論理』(弘文堂書房、昭和29年)
『芸術の論理』(創文社、昭和30年)
『絵画の論理』(創文社、昭和42年)
『日本の美の論理』(創文社、昭和45年)
『絵画における南欧と北欧』(創文社、昭和47年)

出 典:『日本美術年鑑』昭和51年版(335-336頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
『日本美術年鑑』に収録されている以下の記事にも「植田寿蔵」が含まれます。
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