大森健二

没年月日:2000/04/22
分野:, (建)

 建築家で工学博士の大森健二は4月22日午後10時、肺炎のため京都市の病院にて死去した。享年77。1923(大正12)年4月18日、京都市に生まれる。1949(昭和24)年、京都帝国大学工学部建築学科を卒業して京都府教育委員会国宝保存課に勤務し、大報恩寺本堂や平等院鳳凰堂の修理などを手がけた。56年の滋賀県教育委員会社会教育課をへて61年から京都府教育委員会文化財保護課に勤務、園城寺勧学院客殿や八坂神社本殿など、滋賀県および京都府下の数々の国宝・重要文化財建築の修理を担当した。62年、学位論文「中世建築における構造と技術の発達について」を京都大学に提出し、工学博士号を授与される。65年からは建築研究協会日本建築研究室に勤務し、その常務理事を兼ねる。68年に日本建築学会賞(論文)を、77年に密教学会賞(業績)をそれぞれ受賞している。実証的調査に基づいて建築技法を綿密に分析する研究手法は、中世建築史研究を大きく前進させただけでなく、現在でもひとつの模範とされているところである。また、中世建築技法への深い造詣を活かして、平安神宮社殿(79年)、延暦寺東塔(80年)、新勝寺大塔(84年)、湯島神社社殿(95年)などの設計を担当したことでも知られている。主著に『社寺建築の技術-中世を中心とした歴史・技法・意匠-』(理工学社 98年)がある。著作目録は『建築史学』35号(建築史学会 2000年9月)に掲載されているので、参照されたい。

出 典:『日本美術年鑑』平成13年版(233-234頁)
登録日:2014年10月27日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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