秋山忠右

没年月日:2013/06/25
分野:, (写)

 写真家の秋山忠右は、6月25日肺炎のため死去した。享年72。
 1941(昭和16)年3月17日東京都品川に生まれる。早稲田大学政治経済学部を経て、64年東京綜合写真専門学校研究科を卒業。写真家石元泰博に師事する。65年にフリーランスとなり、同年、東京綜合写真専門学校の同期で、同じく石元に師事していた佐藤晴雄と共同制作した「若い群像」を発表。この作品により65年の第二回準太陽賞を受賞。同作は広角レンズを使用し雑踏の中で都会の若者の存在をとらえたもの。佐藤とはその後も共同制作を続け、社会的な視点に立ったさまざまな作品を雑誌、展覧会などで発表した。
 個人としての作品も精力的に発表、主な写真集に小説家北方謙三と組んで冷戦末期の東西ヨーロッパやカリブのカーニヴァル、アフリカ、東南アジアなどを取材した『国境流浪』(平凡社、1990年、のち京都書院より上下巻で文庫化、1998年)、20世紀最後の10年を迎えた首都の様相を空撮によって記録した『空撮大東京』(昭文社、1991年)、現代農業に従事する多彩な人々を取材した『farmer』(冬青社、2000年)、東京郊外国道16号線沿いの犯罪現場跡を取材した『ZONE-郊外・事件の記憶』(日本カメラ社、2004年)などがある。個展での発表も多く、1998(平成10)年にはニコンサロンでの長年の展示活動に対し、伊奈信男特別賞を受賞した。
 またコマーシャル撮影も手がけ、91年ACC全日本CMフェスティバル・テレビCM部門優秀賞、92年カンヌ国際広告祭(現、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル)入賞などの受賞がある。
 70年より長く母校である東京綜合写真専門学校の講師を務め、2001年には同校を運営する学校法人写真学園の理事に就任した。

出 典:『日本美術年鑑』平成26年版(458頁)
登録日:2016年09月05日
更新日:2016年09月05日 (更新履歴)
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