高須賀桂

没年月日:1994/01/02
分野:, (彫)

二科会評議員の彫刻家高須賀桂は、1月2日急性肺炎のため東京都品川区の北品川総合病院で死去した。享年80。白色セメント造形美術会にも所属した高須賀は、大正2(1913)年11月27日愛媛県温泉郡拝志村字上村に生まれ、愛媛県立松山中学校を経て、昭和13年東京美術学校工芸科図案部を卒業した。同年森永練乳株式会社宣伝部に入社、制作活動も併行し、同16年の第28回二科展に「女の首」で初入選、以後同展への出品を続けた。同18年応召し同21年に復員、翌年鉱工品貿易公団美術工芸室に勤務、その後、貿易庁、特許庁に勤めた。二科展へは同25年から復帰し、同27年の第37回展に「バラ色の髪」で特待賞を受け、同29年の第39回展に「試作」を発表し二科会会友、同34年の第44回展では「コンポジション」を出品し、二科会会員に推挙された。同58年の第68回展に「コンポジション(競)」で会員努力賞を受賞、翌年二科会評議員となった。この間、同30-45年の問、白色セメント造形美術会野外彫刻展に毎年出品を続けた他、同34年仏国サロン・ド・コンパレーゾンに出品、同47、48年建築と共にある彫刻展に参加、同51年グループ13(東美校昭和13年卒)結成に加わるなど、積極的に制作活動を展開した。同50年特許庁審判長を退官する。野外彫刻作品としては、品川区立図書館など数多く設置されている。

出 典:『日本美術年鑑』平成7年版(336頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「高須賀桂」『日本美術年鑑』平成7年版(336頁)
例)「高須賀桂 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10545.html(閲覧日 2024-04-26)

外部サイトを探す
to page top