酒井田柿右衛門〔12代目〕

没年月日:1963/03/07
分野:, (工,陶)

陶芸家、無形文化財技術保持者12代酒井田柿右衛門は3月7日、佐賀県西松浦郡の自宅で老衰のため死去した。享年84才。彼は明治11(1878)年9月9日に生れ、有田工業学校の前身である有田徒弟学校を卒業し、父11代について陶芸技術、とりわけ図案を学び、一方南画も5年間習っている。昭和28(1953)年、初期の柿右衛門が創りだした濁白手(にごしで)素地の技法が中絶していたのを再現することに成功した。その技術は昭和30年3月に無形文化財として指定された。昭和25年日本貿易産業博覧会に優勝、同36年日本伝統工芸展に日本工芸会長賞、同32年同展文化財保護委員会委員長賞、同33年万国博覧会(ブリュッセル)グランプリ等を受賞している。

出 典:『日本美術年鑑』昭和58年版(275-276頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

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例)「酒井田柿右衛門〔12代目〕」『日本美術年鑑』昭和58年版(275-276頁)
例)「酒井田柿右衛門〔12代目〕 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9006.html(閲覧日 2024-04-20)
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