川崎プッペ

没年月日:1978/03/30
分野:, (人形)

フランス人形作家として戦後の一時期名をなした人形作家川崎プッペは、3月30日心筋コウソクのため、旅行先の奈良県桜井市長谷寺のホテルで死去した。享年73。本名恒夫。明治38年3月18日福島県白河市に生れ、大正9年東京府立工芸学校に学び、また彫刻を陽威二に指導をうけた。第7回構造社(1933)「踊り」、第8回「ロシナンテ」、第9回「張子による壁面装飾」、第11回「布による胸像」などの作品があるが、フランス人形制作で著名となった。昭和8年伊東屋での第1回フランス人形展ではじめて特選となり、昭和12年この展覧会は「すみれ人形展」と改称されるが、ここに制作の人形を発表した。そのほか舞台芸術にも活躍し、個展も開いた。また昭和15年には人形劇団を組織主宰し、その「劇団国民人形劇」は全国を慰問して廻った。戦後は専ら人形制作の指導に活躍、「のすみれ会」を主宰し、昭和51年10月には「のすみれ会第11回展」会場で、特別陳列「創作人形五十五年川崎プッペ人形展」を開いた。

出 典:『日本美術年鑑』昭和54年版(287頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「川崎プッペ」『日本美術年鑑』昭和54年版(287頁)
例)「川崎プッペ 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9496.html(閲覧日 2024-04-27)
to page top