高田誠三

没年月日:2010/10/02
分野:, (写)

 写真家の高田誠三は、10月2日扁桃扁平上皮がんのため死去した。享年81。1928(昭和3)年10月14日、大阪に生まれる。49年大阪府立化学工業専門学校(現、大阪府立大学工学部)卒業。ハリス株式会社(現、クラシエフーズ)に入社し、チューインガムの研究に従事。在学中の48年に浪華写真倶楽部に入会。戦後の再興途上にあった同倶楽部において若手の中心的なメンバーの一人として頭角を現し、各種のコンテストで入賞を重ね、評価を高めた。56年、勤務先の会社を辞し写真家として独立、商業写真などを手がけるが、70年代半ばより、風景写真へのとりくみを活動の中心とするようになる。69年より75年までなんばデザイナー学院教授、76年より大阪芸術大学で教鞭を執り、講師、助教授、教授を歴任。1998(平成10)年からは同大学写真学科長を務め、2000年に退任した。大学での教育とともに、浪華写真倶楽部や、理事を務めた全日本写真連盟、02年の創設より参加した日本風景写真協会の活動などを通じ、多くの後進やアマチュア写真家の指導、育成にあたった。風景写真の第一人者として、日本の自然の美を生涯のテーマとし、長年にわたって四季を通じて各地に取材を重ねた。主として35mmカメラを使用し、平明でありながら完璧な風景の美を追究した作風によって知られた。『アサヒカメラ』などの写真雑誌に発表された作品も多く、作品集に『彩々流転』(日本写真企画、1991年)、『高田誠三集』(ブティック社、1998年)など、また写真技法書として『暗室の特殊技法』(朝日ソノラマ、1977年)がある。

出 典:『日本美術年鑑』平成23年版(450頁)
登録日:2014年10月27日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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