増澤洵

没年月日:1990/10/12
分野:, (建)

 成城大学新図書館などの設計で知られる増沢建築設計事務所社長の建築家増澤洵は、10月12日午後10時21分、心不全のため、東京都台東区の下谷病院で死去した。享年65。大正14(1925)年5月5日、東京都港区に生まれ、昭和22(1947)年、東京大学工学部建築学科を卒業。卒業後はアントニン・レーモンドに師事して設計の実際を学んだ。戦後間もない資材不足の時期にあって、合板を用い左官手間を省くなど時代に応じた最小限住居の設計、建設を試みるなど積極的な活動を展開。この時期の代表作に原邸がある。同31年増沢建築設計事務所を設立。伊東邸、大下別荘などの個人住宅や、成城学園、沼津市民文化センターなど学校、文化施設を中心に設計し、同53年日本建築学会賞を受賞している。施工主、材料、職人に誠実な建築家として知られ、入札には応じない建築の会を設立するなどして信望を集めた。同39年より40年まで東京大学工学部講師、同45年ハワイ大学客員教授となったほか、同51年より53年まで日本建築家協会理事をつとめた。著書に『体育施設』『集合住宅』などがある。

出 典:『日本美術年鑑』平成3年版(318-319頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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