武井武雄

没年月日:1983/02/07
分野:, (童画)

 大正期に童画のジャンルを確立した童画家で児童文学者の武井武雄は、2月7日心筋こうそくのため東京都板橋区の自宅で死去した。享年88。明治27(1894)年6月25日長野県岡谷市に生まれ、長野県立諏訪中学校を経て大正8年東京美術学校西洋画科を卒業。1年間同校研究科に在籍し、この頃から児童文学雑誌「赤い鳥」に挿絵を描き始めて童画に専念、大正13年に「武井武雄童画展」を開催するに及んで「童画」の名称を定着させた。その後、昭和9年の絵日記「赤ノッポ青ノッポ」の新聞連載や「戦中気侭画帳」、「戦後気侭画帳」などの独特な絵と文で人気を集めた。また、昭和10年頃から紙質、装丁、印刷技術を全て自分で工夫したハガキ大の「刊本」製作に情熱を注ぎ、没年までに百三十種を刊行するに到った。代表作に童画集「廃園の草」「妖精伝奇」などがあるほか、郷土玩具の収集、研究家としても知られ著書に『日本郷土玩具』がある。戦前は日本童画家協会、戦後は日本童画会の創立にあたり、昭和34年紫綬褒章を受章した。

出 典:『日本美術年鑑』昭和59年版(296頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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