野口昻明

没年月日:1982/11/15
分野:, (日)

 時代小説の挿絵画家として知られる野口昻明は、11月15日午後10時58分、心筋コウソクのため東京都世田谷区の自宅で死去した。享年73。1909(明治42)年8月17日名古屋市に生まれ、本名久夫。26年愛知県立工業学校図案科を卒業、その後上海に赴き、30年帰国、上京して挿絵画家小田富弥に師事する。35年中里介山の依頼により代表作「大菩薩峠絵本」の挿絵を描き、以後、伊東深水に入門し美人画も学んだ。44年日月社賞を受賞、49年第5回日展に「群像」が入選する。この後、日本経済新聞、毎日新聞、産経新聞、講談社、文藝春秋、新潮社、週刊読売、週刊朝日等に連載物の挿絵を担当、時代小説の挿絵画家として活躍した。挿絵の主な作品に、『大菩薩峠絵本』のほか池波正太郎の『堀部安兵衛』、今東光の『弁慶』、永井路子『王者の妻』、藤沢周平『孤剣抄』、杉本苑子『孤愁の岸絵巻物』などがある。東京、大阪、神戸等で個展開催。また日本作家クラブ、東京作家クラブに所属。

出 典:『日本美術年鑑』昭和58年版(285頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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