本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年5月24日

 五月二十四日 日 Beautemps, les jardiniers sont venus travailler. J’ai été mettre ma carte chez le Comte Oyama ministre de la guerre a cause de l’enterrement de sa fille. 内へ帰つて植木屋の下知をするやら掛物を蔵の二階ニ上るやら額の引越をするやらで二時過迄仕事しそれから両国の角力を見ニ行た 帰りニ久米の処ニ一寸寄り清新軒でめしを食た 久米がやつて来て一緒ニ築地辺を方々散歩しとうとう仕舞ニ箱館屋で休み十一時頃ニ別れて内へ帰る 今日回向院で色々友人ニ出逢つた 二人の樺山 川上氏 松方氏兄弟 久保氏 大学校の書記官等 奥田氏ニも逢つた 奥田氏ハ明日ハ仕事をやめてくれと云た

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