本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年5月31日

 五月三十一日 日 今日ハ終日内ニ居り日本服で暮らした 天気ハ極よし 小林萬吾が九時頃ニ来た 天真道場や白馬会の話などした 十一時半頃ニ三島弥太郎が見へた 久し振ニ逢つた 午後母上などハ笄ニお出かけなされ一人で内ニ居り額の入れかへなどで楽み又手紙を夜ニかけてかく 手紙ハ山本芳翠 高橋勝蔵 中丸廉一 長原孝等へやつたのだ 又安藤と中村へ返事を出す 今日ハ随分蚊が出て来た 一時十五分位ニ床ニ入る

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