本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1908(明治41) 年1月1日

 一月一日 (修善寺日記) 修善寺野田屋 先着 久米 菊地 高島 佐野 後連 岩村 竹澤 小代 磯谷 黒田 宿屋ニテ三宅ニ出遇フ 左ノ掲示アリ紀念ノ為メ写ス 記 一 男女入マサリテ入湯スルハ宜シカラス 一 啖壺ノ外エ啖ヲシテハワルシ 一 貸手拭ハとらほーむノ予防ノ為メ貸シテハ成ラヌ 右其筋ヨリ厳重ノ御申渡ナリ 月 日  野田屋

1908(明治41) 年1月2日

 一月二日 (修善寺日記) 頼家公ノ墓畔ニテ一同写真ヲトル 十一時半頃出発 徒歩 小代 久米 竹澤 佐野 岩村ノ五人 馬車 菊地 磯谷 三宅 黒田 四人 高島一人別レテ帰ル 十二時半青羽子ニ着 出口ノ立場ニテ桜ノ附ケ焼ヲ食フ 此日ヨリ湯ケ島湯本館ニ宿泊シ五日帰京ス

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