本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年7月31日

 七月三十一日 金 八時前ニ小倉が来て起きた 九時頃ニ菊地が来た 菊地ハ昼めしを食ひ風呂ニ這入り三時半頃迄居た ちよいと小督ニ取りかゝつて居た処ニ佐野が来た 六時過ニ宝亭ニ行て久米 小代 佐野の三人と一緒ニ為り食後山王ニ登つた 菊地が王妃や娘を連て来又和田の親爺が中村一件でやつて来た 十時頃ニ山を下つた オレハ久米と二人ニ為つた 山の下り口の処で合田ニ出逢ひ即ち三人ニ為つて清水谷から麹町へ出て元の遠州屋の跡の氷水屋で休み十一時頃ニ内へ帰る

to page top