本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年6月15日

 六月十五日 月 朝十時頃ニ杉の papa が来られて内を貸さないか云々の話が有つた 衆議院から呼ニ来て居たから出かけて行た オレの画の縁が出来上つたのを見せた 直ニ用が済んでひるには時間が有つたから車の序ニ樺山氏ニ行て愛輔に逢つた 午後の二時半の汽車で先貸家一件の相談ニ鎌倉ニ出かける積が遅れて仕舞つたから橋口氏ニ一寸寄り四時一寸過の汽車ニ乗つた 鎌倉でめしを食ひながら papa に今朝の話をして七時の汽車で東京ニ帰る

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