1897(明治30) 年1月7日


 一月七日 木 (房総旅行記)
 雨だが十時過から小代と伊三郎の内ニ行て女の面をかいた 久米は宿屋ニのこつて居た 一時過ニ宿屋ニ帰つて来てそれからズーツと内に居た 降で仕方がないから久米が外の雨景色をかいてる面をかいたりして日を暮らした 今日鎌倉と矢口から手紙が来た 夜浅井から発句の端書が来た 昼佐野ニ画の端書を出し浅井ニ発句と画で返事をかいた