本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年4月22日

 四月二十二日 水 大船のステーシヨンで目がさめて見れバ今日も雨降りだ 新橋ニ九時頃ニ着た place de station の restaurant でシヨコラを飲み久米の処ニ行き上野の美術学校ニ行て岡倉氏ニ逢ひ又久米の処ニ帰り奴及び毎日の吉岡君を引出し一緒ニ清新軒で昼めし 二時頃迄話をしてそれから皆と別れて笄ニ行き父上様ニお目にかゝり屋敷の話から進でメナージユ及び七丁目ニ来たら母上様もお出で都合よし 晩めしなど御一緒ニたべて十一時頃ニ内へ帰つた

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