本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年1月12日

 一月十二日 日 (京都日記) 今日も亦雪 朝食後見習亭を出て疏水の遊船ニて十一時頃ニ大津を立つた 船の中ニてハ同船して居る者共を中村と写生して体屈をのがれた 一時迄円山の寓所ニ帰着 すしを取寄せ松原 中村と三人で此の二三日間ニ起りし事の始末を話しながら宴会を開く 夕方ニ為つて安藤を訪たるニ留守 夫れより三人で尾張楼へ行き一泊した

to page top