本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年1月23日

 一月二十三日 木 (京都日記) 昨夜の内ニ雪少しく積たり 今朝未だ起ぬ内ニ中村がやつて来た オレが寝て居るもんだから独りで雪の景色をかきニ出た 十二時頃ニ恩順師が来て午後ハ油画をかいて時を立たした 中村ハ今日も亦 Anatomie 之図を一生懸命ニ写して居て夜が入つてから帰つて行た 九時から一時間程敦盛と散歩 内へ帰つてから月の画をかいた

to page top