1896(明治29) 年12月23日


 十二月二十三日 水
 今朝霜が全く雪の如しだ 十時頃から学校ニ出た これが今年の出おさめだ 昼めしハ藤島 和田と精養軒でやる 岡田が奈良で大病だと云事を聞く 内へ帰り暗くなる迄植木屋を相手にした 晩めしニ伊藤を引きとめた 吉岡が来て九時頃まで話した 一緒ニ出て番町から四ツ谷見附外まで散歩した 内へ帰り中村へやる手紙などかき十二時ニ為つた 昨夜から玄関の取次の間ニねる