本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年12月8日

 十二月八日 火 (京都日記) 十一時頃ニ堀江が来た 安藤ハ一寸出たが昼めしニハ皆一緒だつた(堀江 中村 安藤とオレ) めし後ニ堀江ハ帰り例の三人で二時頃から出町の方ニ出かけた 一時間やるかやらぬ内ニ雨が来てやめニして帰る 帰つたら相良八重と云名前で手紙が一通来た 不思議 甚だ気ニなる 夜又三人で京橋をぶら付きお春さん方ニ出逢ふ 又かんざしを買った 四条通から膳所裏を通り内へ帰りそれから三人で東京ニ送る狂歌を沢山こしらへ十二時ニなる

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