1896(明治29) 年12月12日


 十二月十二日 土
 十一時過ニ学校ニ出て新築の教場等を一と通り見廻り久米 和田 藤島と一緒に神田の宝亭で昼めし それより一寸内へ帰り四時の四谷の汽車ニ乗り久米と奴の目黒の別荘ニ行く 此処ニ小代 岩村 菊地 和田等が集り豚の汁を食ひ目黒の不動の辺まで散歩し茶屋をたゝき起して這入込みなどした 皆で久米の別荘ニ雑魚寝 二時頃ニねた