本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年9月23日

 九月二十三日 水 朝学校ニ行た 白馬会の展覧会の願一件が一寸やかましく為つて絵画協会の岡本氏と一緒ニ博物館などニも行た 精養軒で昼めしを食ひ直ニ久米の処ニ走り又合田の工場で久米 合田 佐野 小代等と相談して願の事を極め小林萬吾ニ頼で岡本迄返事した それから五人連で溜池のすし屋ニ這入未だ足らぬと云次第で京橋の松家ニ行て食た 芸者一人を相手ニ十二時過までお庭の木が十本だの頭と手をかくして足だせなどした

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