本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年11月25日

 十一月二十五日 水 (京都日記) 朝佐野が写真の薬を買ニ行き安藤が反物屋ニ行く序ニオレも一緒ニ出かけて合田の注文の半襟を買て行た 一時頃ニ内ニ帰つたら中村が来て居た めし後ニ四人連で清水ニ行き暗くなるまで勉強 それから中村屋ニ行た 今日ハ堀江の京都新聞の開業の祝で御馳走だ 早々引上げて四条のかきめし屋でめしを食た 中村ハ非常ニ酔てめしハ食べず此処から車ニのせて返しオレなんか三人ハ四条通や縄手を散歩して内へ帰り十二時頃まで馬鹿を云て起て居た

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