本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年11月12日

 十一月十二日 木 十時頃から学校ニ出かけた 先づ校長ニ面会教場ニ行き十二時より一時半迄会議 此間学校の生徒連の遠足が有つた時無礼をした奴の処分がついた 退校者が一人出来た 白馬会場で安藤ニ出逢ひ湯浅も来た 安藤 寺山と二人で Maison du Lac ニ行きめしを食た 女の屁ハ一寸可笑かつた 九時半頃から車で赤阪ニかけつけ高島をさそひ山王山ニ登り連中をたづねたら牛屋ニ行たとの事 こんなニ連中をさがすのハ今夜集ると云様な話ニなつて居たからだ 牛屋もたづねてとうとう菊地の処の角で久米 小代 菊地 佐野 岩村等もう仕方がないと云て帰つた 十一時前

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