本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年11月14日

 十一月十四日 土 十時頃ニ中島氏が来十一時頃ニ乙羽と合田が来た 乙羽昼過ニ去り合田ハ居のこつた 奴ハ今日宿酔でぼんやり 四時頃ニ和田が来夜ニ為つて三人とも風呂ニ入りめしを食た めしの最中ニ合田の妻君が子を連てやつて来た 始めて来たのだ 八時頃から散歩に出かけた 今日ハ終日雨だつたのニ今夜ハ晴れて月がいゝ 三人で又山王山の楠本の座敷ニ上り静ニ雑誌など読で十一時過ニ為つて仕舞つた

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