本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年10月25日

 十月二十五日 日 十時ニ起き十一時頃ニ中村と内を出紀州屋敷の前で合田ニ出逢ひ奴等二人ハ直ニ久米の処ニ行きオレハ橋口家ニ一寸立寄りそれから久米の処ニ行た 久米ハまだ病気全快せず 奴の所で昼めしの御馳走ニ為つた 二時頃ニ久米の家を出て三人連で佐野のアトリエニ行く 奴ハ仕事の最中だつた 夕方まで居て四人ニ為つて山王山ニ来例の楠本でめしを三河屋 米福等より取り寄せて食た Riz を呼ニやつて大層賑かニなり十時頃から C.F. ニ押しかけ内へ帰つてねる時ハ早二時

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