本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1896(明治29) 年10月15日

 十月十五日 木 伊藤が来た 九時過から学校ニ出かけた 途中で藤島の病気見舞をした 展覧会場で昼めしを食た 弁さんが来た 二時前ニ内へ帰り間も無く仕事ニ取りかゝり夕方までかゝつて一通り仕上げた 暗くなつてから久米 佐野 合田が来た 三人で田島屋ニ行く 松波も直ニやつて来た めしを食つて例の如く雑談や悪口 米 豊が来た 九時過ニ米去る そうすると座敷の入用が有ると云て逐立てられ大の男五人の出て行ざまのおかしさ 大不平で C.F. に入る

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