1896(明治29) 年2月10日
二月十日 月 (京都日記) 朝起ると直ニ寺町の短冊屋山本彦兵衛方へ行き売屋敷の問合せを為す これpapa からの聞合也 夫れより三井銀行ニ小使銭を受取ニ行く 午後ハ柴狩を手本ニ勉強した 夕めし後ニ中村がやつて来て十時迄話して帰る オレハ松原と京極迄散歩し帰りみちニ小堀の西洋料理屋ニ立寄り日本酒を命じてのみ十二時頃迄あばれてやつた 今日ハ終日ちらちら雪が降つて居たが地ニ積む迄ニ至らず
本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。
二月十日 月 (京都日記) 朝起ると直ニ寺町の短冊屋山本彦兵衛方へ行き売屋敷の問合せを為す これpapa からの聞合也 夫れより三井銀行ニ小使銭を受取ニ行く 午後ハ柴狩を手本ニ勉強した 夕めし後ニ中村がやつて来て十時迄話して帰る オレハ松原と京極迄散歩し帰りみちニ小堀の西洋料理屋ニ立寄り日本酒を命じてのみ十二時頃迄あばれてやつた 今日ハ終日ちらちら雪が降つて居たが地ニ積む迄ニ至らず