1921（大正10） 年7月13日
七月十三日 水 晴 訪客五名 （欄外 伊東次郎丸子 大河内輝子 水野子 薩摩箕輪氏 小室氏）
本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。
1921（大正10） 年7月23日
七月二十三日 土 雨 臨時教育行政調査会委員被仰付
1921（大正10） 年7月24日
七月二十四日 日 雨 今日モ引続キ豪雨ナリ 又水害多キコトナルベシ 午後四時水野子 青木子打合セノ上別々ニ入来 更ニ本日会議ニ対スル下相談ヲナシ六時前ヨリ三人同道蜂須賀侯邸ヘ赴ク 来会者ハ頼倫侯 大木伯 頼壽伯 小笠原伯 青木子 水野子 主人侯爵ト拙者ト計八名 要件ハ総理招待ノ件（頼倫侯邸）十人会定例日決定（一日 十五日） 青木子ハ伊集院子方ヘ 而シテ水野子ニ送ラレテ十一時帰宅ス（往復共）
1921（大正10） 年7月25日
七月二十五日 月 雨 夕立崩レノ状態昨日ニ同ジ 自動車ヲ命ジ総理ヲ官邸ニ訪問シ任命ノ挨拶ヲ述ベ十五分間位ニテ辞去 一旦帰宅 引返ヘシテ総理ノ私邸ヘ油絵ノ額ヲ届ケ置ク 此画ハ大正三年頃鎌倉ニテ描キタルモノニテ女子学習院ヘ寄附シタル海ノ絵ノ原図ナリ
1921（大正10） 年7月26日
七月二十六日 火 霽 訪客 渡邊氏 笄町ヨリ両人 辻君（帰朝ニ付土産物持参） 佐成氏（鎌倉出品物二点返済）
1921（大正10） 年7月29日
七月二十九日 金 教育行政調査会 総理官邸四時半 晩餐六時 十二時半瀧君出発 東京駅
1921（大正10） 年8月4日
八月四日 木 （欄外 徳川邸 総理大臣出発 金三百円松岡氏渡）
1921（大正10） 年8月5日
八月五日 金 晴 （欄外 文部省日仏交換展覧会 仏大使館 外務省 水野子 青木子 大河内子 松岡氏 右四氏来訪）
1921（大正10） 年8月6日
八月六日 土 曇 （欄外 頼倫侯使 小笠原伯来邸 那智石置物 介石山水小幅 右受領）
1921（大正10） 年8月10日
八月十日 水 （鎌倉） 鎌倉行 午後八時十五分発 照子及女中同伴
1921（大正10） 年8月11日
八月十一日 木 （鎌倉） 午後斧山 松岡氏ノ書簡ヲ持参ス 夜小笠原伯ノ使来ル 伯来鎌 海浜院ニ一二泊ノ由也 太田 櫻井来訪
1921（大正10） 年8月13日
八月十三日 土 （鎌倉） 九時木村氏焼物図案ノ件ニ付入来 前田子爵ノ書簡到来 因テ祝電ヲ送ル 小笠原ヨリノ伝言留守宅ヨリ電報 又今朝松岡氏ヨリ電報 夜散歩
1921（大正10） 年8月14日
八月十四日 日 （鎌倉） 午後五時過小笠原邸 三時三十八分鎌倉発 岡田信一郎君ト同行 五時新橋着 十時一分発帰鎌
1921（大正10） 年8月15日
八月十五日 月 （鎌倉） 午前中外務省 調度 岡田 報知廣瀬 外務省展覧会ノ件不調 松岡 曾我入来 小笠原邸水野子議員候補ノ件
1921（大正10） 年8月16日
八月十六日 火 雨 （鎌倉） 小川君来訪 昨日留守中ニモ見エタル由
1921（大正10） 年8月17日
八月十七日 水 （鎌倉） 夜岡田三郎君助君九州行ノ件ニ付入来 明後朝出発ノ筈
1921（大正10） 年8月19日
八月十九日 金 （鎌倉） 久米君ヘ電話 水野子ヲ大塚ヘ送リ十時一分発帰鎌
1921（大正10） 年8月22日
八月二十二日 月 （鎌倉） 午後出京 午後一時五四分税所子ト大船ヨリ同行 外務省ニテ松岡 久米ノ二氏ト会見 六時水野 青木子来訪 九時発青木子ト大船迄同伴
1921（大正10） 年8月25日
八月二十五日 木 （鎌倉） 水野子同道箱根行 頼倫侯訪問 十時三十八分発大船乗換 十二時小田原着 迎ノ自動車ニテ直ニ宮ノ下奈良やニ到ル 四時一分前辞去 又水野子ニ別レ大磯ニ青木子ヲ訪ヌ
1921（大正10） 年8月27日
八月二十七日 土 （鎌倉） 午後有坂及岡村三良来ル 又風ノ為ニ日避吹飛バサル