1892(明治25) 年11月18日


 十一月十八日 金
 今日ハ又少し寒く為た様也 曇也 早お昼で鞠の処ニ行く 奴等と一緒ニ豆茶ヲ飲み直ニ仕事ヲ始む 四時迄勉強す 一昨日から被物の模様を描てるがなかなか暇が入るわい 仕事を仕舞て和郎と舟こぎをやらかす 後宿屋に行てキルナ コリン等ニ一杯づゝおごる 夜食後ハ美陽方でちよいと寿とカルタを取りそれから宿屋で皆が玉突をするのを八時半頃迄見て帰る それから人形造りを始め十二時半ニネる

同日の「久米圭一郎日記」より
午前税関脇ノ坂ニ出懸ケル 午後モ同上ヲ図取リニ行ク十一月十八日 晴天