1892(明治25) 年11月8日
十一月八日 火 今朝九時ニ羊が着たと云てブーロンの鉄道局からの知らしが来た 直ニ人を取りニやつた 例の如く鞠の料理で其羊を食ふ 実ニ結構 霜菜ハ来らず 今日ハいやニ寒くしめりけが骨迄這入込む様だつたから昼後ハ外での勉強ハおやめニし画部屋の掃除などやらかし後庭ニ日の当て居る景色の中ニ人物を置く 夜八時に古巣の処ニ話しニ行く 十一時頃迄て居た
本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。
十一月八日 火 今朝九時ニ羊が着たと云てブーロンの鉄道局からの知らしが来た 直ニ人を取りニやつた 例の如く鞠の料理で其羊を食ふ 実ニ結構 霜菜ハ来らず 今日ハいやニ寒くしめりけが骨迄這入込む様だつたから昼後ハ外での勉強ハおやめニし画部屋の掃除などやらかし後庭ニ日の当て居る景色の中ニ人物を置く 夜八時に古巣の処ニ話しニ行く 十一時頃迄て居た