1892(明治25) 年12月13日


 十二月十三日 火 晴
 朝ハ仕事部屋ニ火ヲたき付ニ行た計 別ニ仕事せず 昼後二時頃ニ鞠と霜菜が来た 二人ヲ手本ニして夕方迄かく 和郎来てしやべる 仕事ヲ仕舞てから和郎と散歩 ブーロンの停車場前通ヲ一とまわりして来る 和郎例の如く七時迄話す 食後も亦和郎やつて来た 奴が帰てからミレの伝ヲひろげ十二時迄読む

同日の「久米圭一郎日記」より
今日ハ先近来ニ珍ラシキ好天気也 昼後靴屋ノ娘ヲ二時間斗カイタ 是丈デモカケレバ難有イ訳ダガナ十二月十三日