1900(明治33) 年6月5日


 六月五日 (欧洲出張日記)
 香港を出てから風が有るから甲板ニ居れバすゞしくていゝが夜はどうもよくねる事が出来ない 手拭を枕のわきに置て目がさめると汗をふくのだ 一寸眠るとあついので目がさめる めがさめて見ると面やからだは汗だらけだ
 全体昨日も今日も上天気でハない ぼんやりして居る方で風が有るから香港滞在中より余程涼しい 午後の一時半頃ニ急ニ夕立がやつて来た 一時間位で止で仕舞つた