1900(明治33) 年6月22日
六月二十二日 (欧洲出張日記) 亜弗利加の北の角のガルダフユヰの岬を廻つたと見えて五六時頃から海が非常ニ静ニ為つた 其代りニ暑さが加つた 午後ニは寒暖計が摂氏の三十四度ニ昇つた 華氏の九十三度余だ 今日は所謂アデン湾といふ処を通つて居るのだ
本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。
六月二十二日 (欧洲出張日記) 亜弗利加の北の角のガルダフユヰの岬を廻つたと見えて五六時頃から海が非常ニ静ニ為つた 其代りニ暑さが加つた 午後ニは寒暖計が摂氏の三十四度ニ昇つた 華氏の九十三度余だ 今日は所謂アデン湾といふ処を通つて居るのだ